豊田工大Release
【実施レポート】公開講座「地球温暖化を防ぐ手立てはあるのか?」を開催(9/5)
2026.09.14

今回のテーマ「地球温暖化を防ぐ手立てはあるのか?」という問いに対する答えは「ある」と述べた中野義昭 学長
- 公開講座の実施概要は、こちらをご覧ください。(参加の募集は終了しています)
9月5日(土)に公開講座を開催し、145名の皆様をお迎えしました

大教室で行われた今回の公開講座。「大学の授業の雰囲気も味わえて新鮮でした」というお声も
今回は中野義昭 学長が登壇し、地球温暖化の現状と工学技術が果たすべき役割について講演を行いました。
講演冒頭、中野学長はIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が示す科学的知見に触れ、昨今の温室効果ガスの増加による生態系や気象への深刻な影響について懸念を示し、「この先地球温暖化に対し、人類がこれまでの行動を改めなければ、ポイント・オブ・ノーリターン(回帰不能点)は目前」と強調。人類の行動によっては、温暖化が止まらなくなる限界点が目前に迫っている現状について述べ、強い危機感を提示しました。
国際的な政治主導のエネルギー対策が難航する中、中野学長は「政治的争いに巻き込まれず、政策に頼らないアプローチ」の重要性を指摘。化石燃料システムを超えるには、政治的な対立を回避し、技術によって圧倒的な「経済合理性」を生み出すことこそが不可欠であると語りました。
具体策として、再生可能エネルギーの現状や可能性について解説し、地上に降り注ぐ太陽光を濃縮し、高効率で電力に変換できる、本学の山口眞史名誉教授の研究成果である「多接合化合物半導体太陽電池」の地上利用についてや、太陽光発電由来のエネルギーを燃料として生成し、世界規模で大量・長距離輸送する実証実験などを例示しました。
日照豊かな地域で発電したエネルギーを水素や合成燃料へと変換・流通させる先進技術の確立こそが、持続可能な社会を実現する鍵となります。 「エンジニアたちが知を結集し、化石燃料依存で賄っているエネルギーシステムを、再エネでも実現することができれば温暖化は止められるはず。希望は大いにある」と締めくくった中野学長。
参加者からは「将来に関わる大切な話。子供や若い人にもっと知ってもらいたい内容でした。大学からも強く発信してほしい」という声が聞かれました。
本学では今後も皆様との対話の機会を設けながら、持続可能な社会の実現に向けた研究成果の発信と、次世代への学びの場づくりに積極的に取り組んでまいります。

開催翌日の9月6日(日)付 中日新聞朝刊(市民版)にて、今回の公開講座に関する紹介記事が掲載されました
